理究の哲学(エンジン)

第四章 未来創造ノ学

第四項 パレット保育園で目指すこと

2 「縦割り教育」と「横割り教育」混合形態

0歳から2歳は「横割り教育」形態を基本にします。
教育的視点でも育てますが、この時期での優先順位は何といっても「健康」。
親御さんが「安全・安心」を感じていただける保育を考えます。
3歳から5歳は、「縦割り教育」と「横割り教育」形態を混合しながら行います。「教育は、そこに存在する構成メンバーや自然環境の力学で熟成されていく」という私の基本的な考え方があるからです。
つまり、保育園は、1つの生活の場です。家族と同様に、そこにいる保育士(父親や母親)も幼児たち(兄、姉、弟、妹)の立ち居振る舞い、言動、表情、考え方、志向性、などの絡み合いや交流(いさかい)などを通じて生きていくのです。
幼児期の学習は、「真似る=学ぶ」という模倣活動を通じて促進されます。

縦割り活動時間を設定することで、
「見る」―「見られる」
「教える」―「教えられる」
「支える」―「支えられる」
の関係性が誕生します。

その関係の中で食事をし、遊び、学び、生活することで、自立が育まれ、自律が促され、自尊の感情が芽生えると考えています。
一人ひとりの個性的な子どもが、相互に教材となるのです。弱者も強者もいるからこそ、刺激し合うのです。そこにいる保育士、園児すべてが“生きた教材”“未来を作り出す栄養素”だという考え方をします。
年少の子ども達は、年長の子どもに“憧れ=成長意欲の元”の刺激を与えられます。年長の子どもは、年少の子どもに背中を押される“見えざるパワー=甘えを断ち切る頑張る力”を与えられるのです。
具体的な方法として、たとえば、毎日の給食活動(準備・お当番・片付け・清掃)は、多目的ホールを利用し、3歳~5歳までの60名が一同に会します。給食というルーティンでありながら、1チーム、6人~8人程度の構成員で、8~10チームつくり、年長がリーダーになり活動を行います。この基本チーム単位で、各種イベントでも活動をしていきます。

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