理究の哲学(エンジン)

第五章 保育・幼児教育の考察①

11【読み聞かせのコツ】(2013.08.19 掲載)

来春に受験を控えている小・中・高校生は、夏期講習の終盤をむかえているだろうか。ここで、グググーンと伸びる子と伸び悩む子がいる。その要因の一つに、国語力の強弱が潜む。国語力=読解力は、すべての教科のベースになる。
日常生活では、“自然な感覚”で日本語を使う。伝わらなければ身振り手振り。よって、不自由はしない。全く勉強しなくても数学や英語のようにはならない。よって、本物の国語力は見えにくい。これが将来、落とし穴になる。
学校では、速く、正確に読み、解き、表現する力が求められる。活字に慣れていない、語彙数が少ない生徒は、試験ではだいたい苦労する。
さて、国語力のある子は、どんな子であろう。情緒が安定している。人の話を最後まで聞くことができる。比較的読書好き。などが挙げられる。
ならば、幼児期にその準備をすることが、親子共々、将来の経済的効果は高い。お勧めは、「毎日コツコツ読み聞かせタイム」を確保することだ。
時間的に余裕のない方も、定例化を勧めたい。コツコツとは、欲張らずに地道に、との意味。習慣は第二の天性。習慣化は親の仕事。
さて、「読み聞かせ」の注意点として、
1、『一人で読みなさい』
2、『その本もう読んだでしょ』
3、『どんな本だった?』と質問攻めにする
と、「こどもを本嫌いにする9つの方法」(ひげうさぎ著)にある。
逆説的にユーモアたっぷりに解説されている。
なぜ、読み聞かせが大事なのか。一般的に4~5歳で、文字に興味を持ち、ひらがな・カタカナを読める段階になる。文字や単語を読んで理解しても、文章全体を理解するまでにはいかない。子供たちは、大人が読んでいる「音声」及び、その「音声」の微妙なトーンと、絵本に書かれている「絵」をもとに内容を理解していく。
「絵本」を通じて、身近に経験できないことや、自然や動物を擬人化したファンタジー(非現実)の世界に触れ合う。その疑似体験を通し、言葉を覚え、また意味を強化する。イマジネーションを豊かにすることが将来の学習の幅を広げていく。
「読み聞かせ」の方法論は、十人十色。関係書籍も多く、ネットでも情報は取れる。コツは、親が楽しそうにやることだ。食事と同じように、言葉の栄養を毎日コツコツ。

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