理究の哲学(エンジン)

第一項 問題解決能力を磨く(1)

問題を解決していくためには、
(1) その問題を解決していこうとする意欲
(2) 問題を解決する能力
(中略) 業績(成果)=意欲*能力
(3) その問題に関連を持っている人々と上手くやっていける能力が不可欠である。
特に大事なのは人間関係である。周囲の人々への配慮と協調性が絶対に必要である。

―『未見の出発』 田辺昇一著、ダイヤモンド社 ―


当社独自システムの1つ「まなび予約.com」の話をしましょう。
「まなび予約.com」は、講座の申し込みや変更などを電話で受付けていたものを、WEB受け付けに変えた仕組みの名称です。
2013年の5月から導入して、現在VER2.0になっています。
開発するには理由がありました。
10年程前からの理英会の急成長に伴い、本社電話対応業務が激増。
「よっしゃ!これでこのゼミも定員オーバー。増設!増設!」と幼児推進担当者は、歓喜を上げます。一方、本社総務部内では深刻。
申し込みが殺到するために電話が不通になるのです。

「1時間もつながらない。どうなっているの?」
お客様からのクレームも増え、その対応にも四苦八苦します。
当然、会社としては対策を練ります。電話を期間限定で増設することもありました。
が、お客さまにストレスをかけていることには変わりません。
「お客様第一?お客様志向?」とは程遠い現状だったのです。
さらに、別の問題が浮上します。本社総務スタッフの業務がストップするのです。
コールセンターのように専属部署があるわけではなく、お客様窓口は、総務スタッフの、兼務業務です。
本社業務(人材開発室、経理・財務課、データ管理課、業務管理課)は、月間のルーティン業務が常に一定量あります。
そこに、嵐のような電話。次第に“嬉しい悲鳴”では、済まなくなってきました。
これはボディブローのように効いきます。
終わらない仕事に涙するスタッフもいたようです。

『このやり方を続けるのはマズイ!なんとかせねば!』

♪ 涙の数だけ強くなれるよ ♪ アスファルトに咲く 花のように ♪
岡本真夜のTOMORROW~明日へのキミへ~を歌っている余裕は徐々に消えていきました。

どこの部門、チームでも課題はあります。
個人の問題を解決するには、個人レベルの努力と工夫ですみます。しかし、組織での課題解決は、関係部門との「協働・協調と理解」が必要です。
大きな組織ほど「協働・協調と理解」が難しいのは、国連組織や官僚組織や地方自治体などの実態を見ればわかります。それぞれ(国、省、部門)での思惑や利害が絡みます。よって、大所高所の視点で、しかも強力なリーダーシップが求められます。そして大義(共通の目的)と具体的なプランニングが必要になります。
何かを変えるためには、思いつきで進めるわけにはいきません。当然、計画書、企画書が必要になります。
なぜならば、ソフト開発・整備に数百万円、数千万円をかけても、今までのやり方を変えるだけの価値があることを表現しなければならないからです。
投資するためには、段取り(ステップ)が必要になるわけです。

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