理究の哲学(エンジン)

第七章 仕事ノ学

第四項 変化こそ進化

― 「仮説―検証」 ―

過去を紐解けば、中学受験コースは七転八倒、紆余曲折しながら運営しています。
①学力向学道場的能力開発カリキュラム(オリジナル)
②四谷大塚・予習シリーズ
③Qゼミ・合格シリーズ(オリジナル)
④四谷・予習シリーズ
⑤Qゼミ・サクセス(オリジナル) と、
カリキュラム・教材を変えてきました。

現象面だけを見れば、節操がありません。が、局面での判断がそうさせてきました。
受験学習塾をスタートしたさせた時は、前門の虎として日能研、後門の狼としては、四谷大塚がいました。現在は一強時代、サピックスというガリバーがいます。
急激な時代の変化に対応しなければ生き残れない現実がありました。
競合他社がひしめく中学受験業界の中で、「ホンモノ感」や「お得感」、何よりわが子を預けられる「安心感・信頼感」を創出し、演出できなければ、顧客からの支持は得られないでしょう。
小学生の視点に立ち、“一人ひとり” に対して“面白くて、力のつく教材&授業づくり”に取り組むことです。

学習に必要な3要素は、
1、モチベーション(意欲的にさせる工夫)
2、学習デザイン(指導内容・方法・設計の工夫)
3、反復練習(データに基づく方法の工夫)
の3点に集約されます。

個別授業でも、集団授業でも難しいのは、1番目のモチベーションかもしれません。1番~3番までが揃っていなければ、これからは生き残れないでしょう。すべて人海戦術でやろうとすると、時間も費用もかかります。ICTを駆使しながら構築するのです。そろそろ完成度の高いマニュアル、そして毎年、それを更新できる仕組みを求めたいのです。
一斉集団授業では、能力差のある生徒を一堂に会すという無理が生じます。集団形式の学校も学習塾も、「学習」に関しては、無駄が多いのが欠点。学校は税金を、学習塾は授業料を無駄に使っているこの現状は、まったく馬鹿げていると感じます。(第四章 第二項を参照)
最小コストで最大の効果を得るためには、如何に自学自習の術を身に付けさせるかだと考えています。

教育心理学でいうところの「モチベーションを刺激する学習方法」を考えていきましょう。『受験だから』 『定期テストがあるから』という水戸黄門の印籠を出す手法から卒業し、知的好奇心をくすぐり、下記のような好循環サイクルを生み出すような取り組みを是非したいものです。

“自分にとって意味がある、だから面白い” → “わかる” → “できる” → “実力がつく”
毎週毎週テストテストで追い回す仕組みから脱皮したい、と学習塾事業部では考え、先ほどの⑤の段階にきました。コンセプトや概要などの方向性は、決まりました。
具体的な“ストーリー性のある仕掛け”をつくり始めています。“こうありたい”という仮説を作るのです。後は、その仮説を大事に守っていく継続力と検証力。事業部のチームワークと推進力が問われるでしょう。変化こそ進化。しかし、闇雲にやるだけでは成功できません。
「うん、この方法ならば面白いかもしれない」「仮説―検証」の手順を踏むことです。変化できるポテンシャルが、この理究にはあると思います。
不退転の決意で実行して欲しいと願っています。

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