神奈川新聞 連載コラム

107回 ザ・チャレンジ!(幼児教育編)寝かしつけで大事なことは?

  • 2023.5.9

神奈川新聞 2023年5月7日 朝刊掲載
パレット保育園 小林俊江

【紙面本文】

寝かしつけで大事なことは?
毎日同じ生活リズム続けて

連休で生活リズムが崩れると、睡眠不足や不眠になりがちですが、子育て中の家庭ではお子さんの「寝かしつけ」で悩んでいる方も少なくないでしょう。
毎日何人もの子どもを寝かしつけている保育士にそのこつを聞きました。

〈寝かしつけで大事なことは何ですか?〉

脳が活性化し出すのは起床後2、3時間後と言われています。
主活動が午前9時からとすると、遅くとも同7時時に起きておくと、遊び(学習)の効率が上がり、成長につながるでしょう。
早起きをすることで生活リズムも前倒しになり、夜の入眠時間も早まります。
寝かしつけに困った時は、ぜひ逆算した行動と毎日同じ生活リズムを取ることを意識して良い入眠へとつなげましょう。

具体的には、家に帰ってから寝るまでにしたいことを考えてみてください。
食事、歯みがき、お風呂、親子の時間など。入浴後すぐは体温が上がっていて眠りにくくなることがあります。
最も子どもが眠くなるのは体温が下がってきた時であることと、入浴後は約2時間かけてゆっくりと体温が下がっていくことを計算して、入浴はスケジュールの早い時間帯(寝る2時間前)にすると良いでしょう。
湯冷めに気を付けながら、食事→歯みがき→絵本タイムまでゆったり過ごすのがおすすめです。

また、寝かしつけでは大人側の気持ちづくりもとても大切です。
「子どもと一緒に寝てしまおう!」というくらいの気持ちでいることがコツです。
「生活リズムを崩さないよう何時までには寝かせたい!子どもが寝たら家事(仕事)をしよう!自分の時間を楽しもう!」といったように大人側が思って、ついつい「早く寝かせよう!」と強い気持ちが出たり、寝ないことへの焦りが出てしまったりしますよね。
子どもは優れたアンテナを持っていて「自分の気持ちと違うぞ」と感じ取り、大人側の気持ちが伝わってしまうと寝かしつけには逆効果になることがあります。
寝かしつけ前は大人側の都合や思いは、いったん横に置いて、おおらかな気持ちでゆったりと過ごす方が子どももリラックスできてうまくいきます。