神奈川新聞 2026年7月20日 朝刊掲載
理英会 入試対策室 室長 久野康晴
【紙面本文】
協力して取り組む課題 どう準備?
協働的に考える力 育む機会を
小学校受験の近年の出題から特徴的な問題のご紹介です。今回は洗足学園小学校の行動課題です。
<問題>
グループで協力しながら、指定された道具を使ってできるだけ高く積み上げる活動です。1回目は全員で同じ素材(お手玉)を使い、2回目以降は複数の素材の中から相談して道具を選び、高く積む工夫が求められます。試験日ごとに使用できる道具が異なります。

<ポイント>
この課題の本質は「協力して課題を達成するプロセス」を見ている点にあります。まず重要なのは協調性です。自分の考えを伝えるだけでなく、お友だちの意見を受け止めながら、全体としてよりよい方法を選択できるかが問われます。次に求められるのは思考力と工夫する力です。素材ごとの特徴を理解し、「どうすれば崩れにくく高く積めるか」を試行錯誤する姿勢が重要です。
小学校はこのような課題を通じて、単なる作業の巧拙ではなく、他者と関わりながら主体的に考え行動できる子どもを見ています。これは入学後の学びに直結し、グループでの話し合いや共同作業、探究的な学習において必要不可欠な力となります。また、試行錯誤を繰り返しながらよりよい方法を見つける経験は、算数的思考や理科的な探究心の基盤にもつながります。
ご家庭では、結果だけでなく過程を大切にする関わりが求められます。積み木やブロック遊びなどで「どうしたら高くなるか」を一緒に考える機会を増やし、子どもの発想を引き出す声かけを意識しましょう。また、お友だちや家族との関わりの中で役割分担や順番を守る経験を積むことも重要です。大人がすぐに答えを示すのではなく、子ども同士のやりとりを見守りながら必要な言葉を補うことで、協働的に考える力が育まれていきます。
※考査の内容は理英会の出口調査にもとづいています。実際には若干の相違がある場合がございますこと、ご了承ください。

