ザ・チャレンジ!〈小学校受験編〉
Q. 学校の掲げる教育理念、どう判断?
A. 入試問題に特徴が出ることも
わが子の小学校選びに真剣に取り組んでいた両親がこう言っていました。「子ども自身が自分で考え自立した行動ができるような教育をしてくれる学校に通わせたい」。いくつもの小学校を訪ね、説明を聞いた結果、湘南地区に今春開校した私立小への入学を決めました。教育理念には「知的好奇心」「自主性と創造性の芽を育む」という言葉が並びます。
ここの入試の特徴のひとつが試験の問題数と種類の多さです。一問一問が次から次へと、かなりのスピードで行われます。あるページには1枚の中に3問が並びます。1問目「異なる数のりんごとみかんでつりあう天秤から考える算数領域の推理問題」。2問目「菜の花・チューリップ・朝顔・コスモスの写真から秋の花壇に咲く花を選ぶ季節の問題」。3問目は「『冷蔵庫の中にいる動物はなーんだ』という言語の領域の問題」。小学校の教科に直せば、算数・理科・国語が1枚のペーパーの中に混在しています。
頭を切り替えていくやわらかい脳と、瞬時の判断力、小学3年生ぐらいまでの知識力、そして話を聞き取る力などが必要とされます。この学校の掲げる理念の一つ「知的好奇心」が試される瞬間です。ではもう一つの「自主性と創造力」はどこに現れるのでしょうか。
校長先生はこう述べています。「それらの問題を比較的容易に解く力が現時点で備わっている子が欲しいのは事実です。ただ一方で、問題に苦労しながらも諦めずに食いついてくる子にも魅力を感じます。今は解けなくても“これからいくらでも伸びる”という可能性を感じるからです。そういう子どもたちが同じ教室にいて、互いに影響しあうことで『自主性と創造力』が生まれるのではないでしょうか」
冒頭の両親に、入学後の話を聞くことができました。「一番感動したのは教室に戻るときの姿です。普通は並んで戻りますよね。でもそうではなくて、『並ばなくてもいい、自分で静かに教室に戻ることを考えて帰りなさい』なんです。それで、一人一人が自主的に静かに教室に帰るんです。びっくりしました」。これもこの学校が目指す自主性への挑戦のひとつでしょう。
(理英会横浜校教室長・西ノ宮 聖)

