ザ・チャレンジ(小学校受験編)
Q. スポーツで子ども育てる方法は?
A. テニスはコミュニケーションにも
テニスの錦織圭選手が、小中学生の好きなスポーツ選手の1位になった。これは大手玩具メーカーによる意識調査で、テニスは小中学生が今後チャレンジしたいスポーツの第2
位にも挙がっていた(1位は水泳)。この大人気のテニスを児童の健全な育成に役立てようとする動きがある。横浜市立小学校の各所にある学童保育を巡回し、実践されている模様を今回取材することができた。
5月24日に訪れたのは横浜市旭区の白根小学校。横浜国立大学名誉教授であり、テニスの国別対抗戦デビスカップの元トレーナーでもある蜂間林(ちょうまばやし)利夫さんが子どもたちにテニスを教えている真っ最中だった。蝶間林さんは「ABCアカデミー」というNPO法人を設立し、小中学生とその家族にスポーツを通じた児童育成プログラムを実践している。
体育館に集まっていたのは小学1年生から5年生までの30人。学童保育「放課後キッズクラブ」に通う児童たちである。テニス未経験の子が多く、レッスンはラケットに慣れることから始まったが、最後にはネット越しに投げられたボールを打ち返せるまでになっていた。
取材して気づいたのは、テニスのレッスンはコミュニケーションのレッスンでもあるということだ。講師の指示に従い、ボールの打ち方を変える子どもたち。しっかりと指示を聞くことが上達につながる。コミュニケーション能力など、従来は友だちとの遊びを通して自然に身についたものだが、現代では外遊びをする時間は年々減少傾向にある。そんな中、このようなプログラムは貴重であり、意識的に実施していくことが求められている。レッスン中の子どもたちの表情には真剣さと笑顔があった。持ち前の素直さで、教わることをどんどん吸収していたようだった。
レッスンが終了し、片付けの時間になった。小学1年生の女の子が腕と胸の間に、こぼれそうなくらいの数のボールを抱えて運ぶ姿を見た。テニスの技術だけではなく、人として大切なマナーもこの時間でしっかりと伝わっていることを実感した。
(どんちゃか・理英会 薗田隆平)

