神奈川新聞 連載コラム

70回 ザ・チャレンジ!(小学校編)プログラミング教育実践で大事なのは?

  • 2019.2.26


『ルビィのぼうけん』著者、プログラマー リンダ・リウカス氏
神奈川新聞2019年2月26日朝刊掲載

デジタル社会に生きる子どもたちにとって、必要不可欠なのがコンピューター技術です。
このため2020年から小学校で必修化されるのがプログラミング教育です。

プログラミング教育の中には、コンピューターを使わずにコンピューターの仕組みを学ぶ方法があります。
「アンプラグド」と呼ばれる、グループ活動やカードゲームを通じた学習法です。

すでに東京都の公立小学校・教育推進校で導入されるなど、アンプラグドの教材で定評があるのが『ルビィのぼうけん』という知育絵本です。
教育大国フィンランドで生まれ、20カ国以上で翻訳されています。少女ルビィが活躍する物語を読みながら、楽しくプログラミングの考え方が学べます。

コンピュータープログラミングの考え方で重要なのは、①物事を細かく分けて理解すること、②指示をする順序、③繰り返し行う動作は何かなどです。
絵本では朝食をとる、お風呂に入るといった日頃の行動を練習問題にして学んでいきます。

この『ルビィのぼうけん』の著者・フィンランド出身のプログラマー、リンダ・リウカスさん=写真=が来日し、東京で小学生向けに授業を行いました。
授業ではみんなでダンスをして、その振り付けから繰り返しの動きを見つけたり、インターネットを安全に使うための正しい情報の判断のしかたを学んだりしました。

授業後には教員向けの研究会も開催されました。ここでリンダさんはプログラミング教育実践のヒントとして、日本のテレビ番組「はじめてのおつかい」を例に挙げました。
生まれて初めて一人で、おつかいに挑戦する子どもたちの奮闘ぶりが人気です。
①自分で考え、行動する。
②途中で直面する問題にも、自分で解決策を見出す。
③失敗からも学び、最終的に目的を果たす。
おつかいに出た子の一連の行動は、まさにプログラミング教育が目指すものと同じです。
「先生の役割は子ども にリュックを背負わせ、『行ってらっしゃい』と声をかけ、見守ることが大事です」とリンダさんは子どもの「実践」がいかに大切かを語りました。