理究の哲学(エンジン)

第三章 脳と心ノ学

第七項 脳によい食べ物?

記憶力を強化するのは「レシチン」。「レシチン」は、特に大豆を使った食品に多く含まれています。納豆や豆腐は、まさに頭が良くなる食材。
原料のカカオ豆の成分に抗酸化で有名なポリフェノールや記憶力、思考力を高めると言われているテオグロミンなどが含有されています。
魚に含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)は脳神経の発達や機能の維持に欠かせない栄養素です。

―Yahoo!検索「食べるだけで脳活性化!頭の回転が上がる食材8選」より―


ネットで検索すると、”脳に効く””頭が良くなる””子どもに食べさせたい””脳疲労の回復に良い””生産性がぐんぐん上がる””頭の回転を速くする””脳の健康によい”・・・様々な表現で食品が紹介されています。
毎日の食事が「頭のレベル」を決めているとするならば、世の保護者たちはかなり神経質になるでしょう。しかし、安心してください。「現代化学の父」と呼ばれ、ノーベル賞を2回受賞しているポーリング博士は、「分子で脳を矯正することはできない」という視点から、「脳によい食べ物」を否定しています。
1960年代に「味の素が頭を良くする」という健康ブームがありました。化学調味料である「味の素(グルタミン酸ソーダ)」を毎日、適量食べるとIQがどんどん上がり「頭が良くなる」というものです。根拠は、グルタミン酸が神経系に効果を現すという医学的な見地です。医師である林髞氏が1958年「頭脳才能を引き出す処方箋」という本で主張したのが事の始まり。昭和の高度成長期の都市伝説の1つになりました。
「味の素を振り掛けて成績UP!」1960年代の主婦たちが、我が子のためにこぞって、味の素を使っている姿を想像すると、笑いを超え、恐ろしさをおぼえます。

さて、グルタミン酸について、少し触れましょう。
グルタミン酸は、旨みの成分として有名です。どんな食品の中にも大量に含まれている非・必須アミノ酸です。アミノ酸は、必須アミノ酸と非・必須アミノ酸に分類されます。後者は、自分の体内で他の材料から合成できるので、グルタミン酸も含め、不足することはありません。(不足するのは、前者の必須アミノ酸)
さらに、摂取したグルタミン酸がそのまま脳に入っていくことは生物学上ないということが知られています。
そう、サプリメントを摂取しても頭が良くなることはありません。ただし、身体は、毎日の食事で作られていくので、経済的かつ健康的で満足感のある食事づくりは工夫が必要です。

テレビコマーシャルやネットなどではサプリメントの売り込みが、ごまんとありますね。ついつい”効くかもしれない”と誘惑されます。特にダイエットものは、誘惑指数が高く、ついつい・・・人間って弱い生きもの。要注意です。
「脳によい食べ物」は、母親心をターゲットにしたものですすが、どれも胡散臭く、過去の栄養学の論文は、科学的に信憑性が低いというのが定説になっています。子育て・保育・教育に携わっているものとして、「脳によい栄養素、食品はありますか?」というご父母からの問いがあった場合は、是非、慎重に答えていきましょう。

「ためしてガッテン」(NHK)という番組は、”日常を生活を科学する”良質内容なのでVTRチェックしています。最新の栄養学情報を取り上げていたので、紹介します。
それは、「たんぱく質という物質は、それ単独では身体への吸収率があまりよくない。しかし、でんぷんと一緒に摂取すると効率がよい」というものでした。
私は、このフレーズを聞いて、「うん!?」と敏感に反応しました。なぜならば、体調管理(デブにならないため)に炭水化物は、原則1日1回と決め、習慣化しているからです。
「何?炭水化物?・・・・」
その番組では、良質なたんぱく質を持っているマグロの刺身とご飯、牛肉とご飯などを紹介していたのです。
・・・つまり、良質なたんぱく質を摂取するには、炭水化物を同時に取り入れる。それは鉄火丼であり、牛丼などのどんぶりモノがいいってことなのです。
それに納豆、卵も。
「な~んだ、それって卵かけご飯、納豆ご飯じゃないか。子どもの頃から高校卒業するまで毎日食べていた、あれか!」みたいな感じで納得したのでした。まさに・・・がってん!がってん!
当たり前のことですが、食べすぎは、体調管理上言うまでもなくよくありません。

おばあちゃんの知恵袋だったでしょうか。
毎日食べたら”身体に良い”という食べ物を「マ・ゴ・ワ・ヤ・サ・シ・イ」(孫は優しい)という標語で表していました。

なかなか楽しくなる表現です。知らなかった人は、これも5回繰り返し言ってみましょう。イラストを見ながら覚えるといいでしょう。
毎食「マ・ゴ・ワ・ヤ・サ・シ・イ」(孫は優しい)と、テーブルの上のおかずを指差しながら唱えると”健康志向がある女性で素敵だなぁ”と思われるかも。
マ:豆類 ゴ:ゴマ類 ワ:わかめなど海藻類 ヤ:野菜類 サ:魚類 シ:しいたけなどキノコ類 イ:イモ類
これって、海に囲まれた日本という国では、ごくごく日常で食べる食材です。

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