理究の哲学(エンジン)

第四章 未来創造ノ学

第一項 「ことばの学校」の考察

 

― 学習意欲喚起の仕掛けづくりをする ―

(1)プリント教材の工夫

読書くらぶの時は、「語彙力」のみに特化した教材構成でした。あくまでも語彙の意味を文脈の中で理解しているかどうかに主眼をおいた、選択式。
“本を多読して、語彙量をつける”目的には合致しているものです。
ただ、低学年では、目先を変えないと集中力がもちません。読書にスムーズに入る工夫も必要です。
「ことばの学校」プロジェクトでは、「7シート」というあらたなプリント教材を開発していきました。その中の1つ、「ストーリーシート」の目的と運用方法を紹介しましょう。
『これからキミが読む本は面白いよぉ~。このシートは、本の内容がどんなものかを少し解説してある文だよ。はい、このページだね。この文を、声に出して(音読して)みよう』といって、音読させます。子ども達は、これから読む本に期待するので眼が輝きます。先生はその子の横で、その子の音読を聞きます。必要時間は、15秒~30秒。
スラスラ読める生徒であれば、「うん、上手に読めるね」と、賞賛し、先に進ませます。
つっかえ、つっかえ読んでいる生徒は、要注意。必要に応じて、2、3回繰り返し音読させます。「うん、大丈夫だよ、ゆっくりでいいよ」と笑顔で励ましながらやります。短い文章なので、2、3回で相当上手になります。
「ホォ~、上手くなったね」と進歩した事実を確認し、“サラッとほめる”のです。この何気ないプロセスはとても大事なポイント。
この音読作業は1つの関門にもなり、また、その子の能力把握のリトマス試験紙の役割をします。
この15秒~30秒、その生徒に付き合うだけで、「ほめる行為」が必然と生まれます。生徒との関係は、必ず密になっていきます。
この「ストーリーシート」は、小学低学年と入会し始めの生徒、国語力に難のある生徒、日本語を母国語としない生徒に有効です。この「7シート」は、低学年用に開発しましたが、高学年でも学習期間が1年未満の子などにも適用できるでしょう。

(2)書籍の配列 進級式

読書する題材(本)として200冊をレベル別にA→B→C→D→E→Fの6グレード(段階)に配分しました。進級式にして、子ども達に達成感と次のステップへの期待感を与えようというものです。
“能力にあった本を多聴多読し、確認問題を解くことで国語力が伸びる”がコンセプトです。それを「読むとくメソッド(R)」として商標登録しました。グレード配列も改善しました。当初は、タイトル名だけでグレードを決めていた節があります。たとえば、「クレヨン王国」や「ズッコケシリーズ」は、名前からしていかにも易しそうな本です。以前は、低学年(1,2年)向きに配列していましたが、実は使われている語彙は意外と難しく、3、4年生以上でないと理解できません。よって、グレード配列を変更しました。
現在では、Aグレード以前の題材を3A、2Aの2グレード分を増やし、幼児の年長さんからスタートできるようにしました。また、F以上のグレードとしてGグレード(2015年12月~)を開発し、設定しました。
Gグレードは、中学生をターゲットにしています。
高校入試を意識した、古典や漢文をはじめ、入試問題頻出の読み応えのある論説文も網羅しています。先行して供給をはじめた「語彙強化シート」は、中学以降の読解に必要な抽象的な語彙の強化が出来る、新たなコンセプトシートです。
中学生向けの商品を揃えることで、全国の学習塾での利用拡大を見込んでいます。

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