理究の言魂(ことだま)

NO3-3 経営理念その3:「顧客の創造」

三番目は(コ)顧客の創造。
物事を判断する、選択する時の指標として「3つの基準」というものがあります。

A—「好き嫌い」の基準、B—「損得」の基準、C—「善悪」の基準。
例えば、ランチを選択する場合、AとBとCを照らし合わせるでしょうね。カレーライスか牛丼か、それとも家系ラーメンにしようか。予算や時間的な制約(損得)などが判断材料になります。健康のことを考えて(善悪)、自分の欲望を抑え「大盛りを普通」に、「味薄め、油少なめ」のラーメンを注文するかもしれませんね。

幼い子たちが指導者を見る目は、B(損得)、C(善悪)ではありません。先ずは、「優しそう、怖そう」という印象判断があり、徐々に「好きか、嫌いか」の感覚で色分けされていきます。なので、開園日・始業式や体験会・見学会での“出会い”や“顔合わせ”は、保育・教育サービス業にとって相当重要なイベントです。だから、施設長や教室長は念入りにリハーサルをやり、スタッフ全員の“第一印象”に気を配り、スムーズなスタートを願うのです。

さて、あなたに問います。
「学び手」である子どもとの信頼関係はどう作っていきますか?
信頼関係を構築するためには、コミュニケーションが必要ですね。どんなコミュニケーションをとりますか?
「あの先生は私の味方」だという信頼感を芽生えさせることができれば、すべて解決します。しかし、そのためには、関係づくりの時間が必要です。もしも「学び手」に嫌われたならば、心を開いてくれません。と、すればコミュニケーションが上手く取れない状況になります。
「出会い」を甘く見てはいけません。
上記で触れたように、第一印象は大事。嫌われる先生は、即刻アウトの対象です。

第一印象は、あ・え・た・ミ・コ・さん(挨拶、笑顔、態度、身だしなみ、言葉使い、参加意識)

さぁ、あなたは、どうでしょうか。出会った時に判断されます。
子どもや生徒は、保育士、指導者、講師、先生を選択することができません。しかも人生経験が浅い相手です。幼ければ幼いほど比較する“人材”は少ない。あなたは少しの努力で「好き嫌い」の基準をクリアできる可能性が高いのです。
保育・教育サービス業で難しいのが、子ども達と密接に繋がっている“保護者”の存在です。そして、多くの保護者がこの保育園、この学童施設、この教室に通わせるべきかどうかを「判断」するのです。退会すると決定するのも“保護者”です。勿論、わが子の様子を見てですが。
よって、保護者の方に、教育方針や教育内容を伝える“術(すべ)”を習得する必要があります。そして、納得していただく“マインド・スキル・立ち居振る舞い”を持たなければなりません。
ここまで話すと、少し心配になってくる人もいるでしょうね。
え?学び手である子どもだけ面倒を見るだけじゃない?
え?保護者対応もするのですかぁ~ウェ~できるかなぁ~・・・・
大丈夫です。安心してください。

後述している「行動原則」「5つのできる」「リーダーの心構え」などを熟知し、自分のものにすれば、どこの保育・教育サービス業でも通用する実力がつきます。

いいでしょうか。自明なことですが、お客様=顧客は、ポンコツの商品を買いません。それは市場から排除されてこの世から消滅します。
“モノ”として形があれば、手に取れ、物理的な現象として優劣がわかり易い。それに比べ“サービス”は、つかみどころのない空気に似ています。この空気をマネジメントする覚悟が必要です。自分が子供たちを育てている、守っている、指導しているという気概や自負を持てるようスキルを磨くこと。

さて、顧客の志向は変化します。しかも、基本的に顧客は“わがまま”な存在です。そうですよね、命の次に大切なお金を支払うのですから、当然その対価としてのサービス・成果を求めます。ましてや、自分の命より大切な我が子を任せるのです。
もしもあなたが「保育・教育サービス業」に携わる人材として一人前になれるのなら、あなたは、多くの業界で通用する仕事人になれるでしょう。
“顧客のニーズ”に対して鋭敏になる感覚を磨くのです。それは、誰にでもできます。あなたの周りにいる“見習うべき保育士”“人気のある先生”“保護者から信頼されている主任、副主任”を観察してみましょう。顧客の感性に敏感に反応しているはずです。
P.F.ドラッカーは“マーケティングとは、顧客の欲求を直視すること”と定義し、“顧客の価値、期待、現実、状況、行動からスタートしなければならない”とも付け加えています。「顧客の創造」は、ドラッカーの著作から拝借しました。
事務所にいるだけでは顧客の欲求は見抜けません。だから現場第一主義を根本原則として持ち続けるのです。現場から「顧客の創造」が見えます。

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