理究の言魂(ことだま)

NO2 社是

社是って、戦国時代の「旗印・馬印」みたいなモンだよ。
理究では、2つで1セットなんだ。ある種の生き方・価値観を表現しているんだ

経営理念は、出資者である株主や、商品購入者である顧客、組織に属し活動するスタッフに対して、企業運営の「使命感」「存在意義」「基本方針」「主張」などを簡潔にかつ威厳を持って、宣言したモノです。

たとえば、高島屋グループの経営理念は、
―「人を信じ、人を愛し、人につくす」こころを大切にし、社会に貢献する―
と、いうもの。(う~ん、立派な文言です。素晴らしい!)
京セラの経営理念は、
―全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献する―
です。(いやぁ、凄い。私も同感です。異議なし!)
どうでしょうか。完璧ですよね。一点の曇りもありません。倫理的に問題が出るような言葉や文章は使いません。それゆえ、特徴が出しづらい。会社名がなければ、見分けがつきません(笑)。かくいう、理究グループの経営理念(NO3)も文字面だけ見られれば“没個性”“特徴あるんかい?”と思われても仕方ありません(汗)

それに対して、社是は、室町時代後半の戦で用いた旗印・馬印のようなものでしょうか。つまり軍旗なのです。旗幟鮮明という言葉があるように、目立たなくてはなりません。自分の立場や主張を外部に明確に打ち出すことが求められます。武田信玄「風林火山」上杉謙信「毘沙門天」織田信長「天下布武」、極め付きは、徳川家康「厭離穢土・欣求浄土 」です。
常に死と背中合わせの時代の標語は、肝っ玉が違います。
上記の武士たちの“四字熟語”がいかめしく、重厚な感じがしませんか。う~ん、格好いい。400年以上前の流行でしょうね。

現代は平和な時代です。少なくとも日本周辺での、武力闘争は抑えられています。ただ、米中の経済戦争は、キナ臭い。朝鮮半島の動向(隣の韓国の赤化問題も含めて)も不透明。日本を取り巻く外交環境の厳しさは、このままでは軽減しない。強くなければ、繁栄しなければ“脅され”“邪見にされ”ていくのです。国力が弱ければ滅びるのです。
いささか平和ボケの感がある日本。平和が嫌いな人はいませんよね。「憲法九条」を神様のごとく崇め、国会で議論もされず、思考停止している国政を憂えています(怒)。時代は21世紀です。テクノロジーの進化は激しく、海外から行政、民間問わず、サイバー攻撃を受ける時代です。誰が、どのように日本の経済や政治、安全安心の生活を守っていくのかを現実的に実務的に進めてほしい。ただ、「平和」を唱えるだけでは幼稚すぎる。願うだけでは、平和が維持できないことは歴史が教えてくれます。
あれれ?少々脱線しました(汗)

さて、この社是を社内で掲げたのは、30年ほど前。初めて公表した時、社員の多くは“きょとん”“???”状態(笑)。
私は、というと、まさに乾坤一擲の気分・感覚。私自身の“考え方”や“価値観”をコンパクトに表現しました。よって、若者独特な純粋さ、素朴さに加え“闘争心”に満ち溢れています(笑)。まだ、社員が20名程度の規模でした。

社是は創業した時には、“独りよがりのお題目”だったかもしれません。しかし、“真剣さや誠実さと確かな希望”は仲間の気持ちを1つにしていきます。社是が徐々に「象徴」になり、「空気」「生き方」になってきました。2本の軍旗を先頭に昼夜問わず全員が働いてくれました。感謝のみです。
ところで、この社是、なかなか洒落た感じがしませんか?
2つで1セット。しかも2つとも7音節です。はい、これって自画自賛です。(あれ?これも四字熟語・・笑)
では、解説していきましょう。

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