理究の言魂(ことだま)

NO11 タ行(タ・チ・ツ・テ・ト) リーダーの心得 5原則

リーダー論は、議論百出ですなぁ~ だって、リーダーのタイプも様々ですからね。つまりいろいろなリーダーがいるわけです。
どこかであなたもリーダーになる。その最小単位が家族。この五原則は、その準備、心構え、きっかけ。

リーダー論は面白い。
美しいものに“棘”があるように、楽しいものには“罠”が潜んでいます。
ネットで「リーダー論」をググると、山ほど資料があり、書店に行けば「リーダーシップ」に関する本の陳列を目にします。
“リーダーの資質”や“リーダー像”などの蘊蓄や講釈は、話として魅力的。人生の教訓や指針を与えてくれます。特に歴史上の名君や武将のエピソードや逸話は、エンターテインメントとして、ついつい読みふけってしまいます。
“罠”とは、リーダー論は眩しく輝き、影響力が強すぎるので、知らず知らず「べき論」に傾くのです。“あなたも英雄になりたければ~のようにすべき”というように。歴史に残るリーダーは、神聖化される。啓蒙書のリーダー論は刻苦勉励の匂いも強い。よって、普通の人である私たちとの乖離を見せつけ、結果、私たちが、自分自身を過小評価する羽目になるのです(汗)

この章では、「リーダーとしての心得」としての1コマ。「べき論」のような背伸びは不要であり、求めません。
さて、私がこの章でイメージしている“リーダー”は、施設長、副施設長、主任、副主任、教室長、副教室長、部長、課長職、プロジェクトリーダーなど3名~数十名を束ねる人材を対象にしています。

「私はリーダーの器ではない」なんて思い込んでいる、時には決めつけている人を見かけます。多分、自分自身が想定するリーダー像に引っ張られて、そのギャップを感じているかもしれません。大事なことは、リーダーである前に、ひとりのメンバーであることを忘れないことです。リーダーであることを必要以上に気負わない。リーダーは、1つの役割であることを認識すればいいのです。
そして、リーダーを担うコツは、「人には添うて見よ 馬には乗ってみよ」という慣用句が示しているように、一人ひとりを理解するためには、親しく交わるようにすればいいのです。また、孔子 の言う「己の欲せざるところ人に施すなかれ」など、人の道といわれることが根底にある原理原則です。それこそが本質といっていいでしょう。

家族をイメージしてみましょう。
多くの家庭では、父親がリーダーとなったり、影のリーダーとして母親が君臨する家庭もある。少なくとも子どもが成人になる前は、親がイニシアティブを取ります。どんな気弱な親でも、学校(児童・青年期)ではリーダーになったことがない人でも、親になれば、家族を構えればリーダーとして立ち回らねばなりません。守るべき家族の為に誠心誠意努力をします。なぜならば、「守る、育てる、教える」それこそが、“責任がある”と感じているからです。

2020年アカデミー賞を受賞した『パラサイト 半地下の家族 』に、”リーダーシップ”の原点を感じました。キム一家は全員が失業中、韓国の半地下住宅でドン底の生活をしています。気弱な浪人中のキム家の長男ギウが、たまたまIT企業経営者の金持ちパク氏の娘の家庭教師にありつくところから話が展開。貧困生活から脱出できる可能性に、家族一人ひとりが持ち味を出します。千載一遇のチャンスに”詐欺行為&嘘八百”の連続(笑)。家族一人ひとりが、協力し合いリーダーシップ力を発揮します。共通目標に対して、各人が積極的に発言し、意思表示し、行動するのです。想像を超える悲喜劇ドラマ。線の細かったギウの成長に共感します。

パラサイト 半地下の家族(吹替版)

『パラサイト 半地下の家族』のキム一家のように、状況に応じて、誰でもリーダーの役を負うことになります。いや、なるのです。いつでもリーダーになる準備をしてください。備えよ常に!です。
その上で、私が提示する次の五原則を意識すれば、あなたらしい“リーダー資質”を磨くことができると思います。

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