理究の言魂(ことだま)

NO9-1 動機付け理論的アプローチ(自己決定理論)

人が外からやらされるのではなく、自分が興味、やりがい、楽しみをもって何かをする、これを“内発的動機付け”と呼びます。その対立軸としてあるのが“外発的動機付け”です。「NO6教育理念」でも触れたように、“叱るもほめる”も外発的動機付けです。

“内発的動機付け”の概念を発展させ、人間の行動メカニズムを解明した研究が「自己決定理論」(Deci&Ryan)です。
E.L.デシ の著作「自己決定の心理学―内発的動機付けの鍵概念」からポイントを紹介します。

「自己決定理論」は、3つの「基本欲求」と5つの「段階・フェーズ」で、人間の行動の状態を捉えられるという理論です。

「3つの基本欲求」は、

・ 有能感(Competence)➡自分の能力とその証明に対する欲求。自分の能力を発揮したいとする欲求。
・ 関係性(Relatedness)➡周囲との関係に対する欲求。他者と繋がりたい、繋がっていると感じたい欲求。
・ 自律性(Autonomy)➡自己の行動を自分自身で決めることに対する欲求。

「5つの段階・フェーズ」は、

0、 外的動機付けがゼロの状態
1、 外的調整(報酬や罰によって意欲が決定される状態)
例えば“宿題や課題をやらないと、親や上司から叱られる”というような場合
2、 取り入れ(自分の評価に対するプライドや他者との関係を考慮して決定される状態)
例えば、“部活に遅刻すると、熱心じゃない、だらしない、サボっていると思われるので、何としても時間を守る”場合
3、 同一化(行動しなければならない必要性も認識していて決定される状態)
例えば“受験を乗り越えるためには、1日最低6時間は勉強しなければならないから図書館にいこうかな”
4、 統合(自分自身の目的や欲求とその行動の価値が一致しているので積極的に決定される状態)
例えば、“私は将来、弁護士になりたいと考えている、何としてでも大学に合格して、一歩でも将来の目標に近づきたい”

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