理究の言魂(ことだま)

NO10-5 能力把握の原則

“人を見てモノをいう”そのものです。
事前準備がなければ最大効果は望めないでしょう。その生徒の学習履歴やデータを把握することは最低限度の情報収集です。
中学2年生に進級した生徒全員が、中学1年生の教科内容をすべてマスターしていることは現実にはありえません。ならば、どうするのか。落ちこぼれ、浮きこぼれをなくすにはこの原則が必要になります。

健康状態を把握するためにバイタルチェック(血圧、脈拍、体温)をします。時には血液検査もします。最近のバイオテクノロジーの進化は目覚しく、1滴の血液検査で“癌”が発見できるようになって来ました。早期発見、早期治療が可能になってきたのです。健康状態を知った上で、運動メニュー、スポーツプログラムを立案します。特に筋肉トレーニングのような激しいものは、バイタルチェックはマスト。
学習もそれと同じ。【学び手-生徒】を指導する上で、どのように能力把握をしていくべきか、大きな課題が横たわっています。学力診断・能力診断は、まだまだ発展途上です。

【学び手】の発達・経験に基づいた言葉使い・語彙の難度、速度、テンポ、リズムを使うこと-を上げておきましょう。多分、感覚のいい指導者は、自然に使い分けていきます。
使い方としては、幼ければ幼いほど、ゆっくり、身振り手振りで、オノマトペを駆使して、わかり易い言葉・・・しかも笑顔で。
笑顔は、次のメッセージを含有します。
「キミの味方だよ。怖がることは何もない。困ったら助けてあげるよ」

幼児を扱うような方法やリズムや言葉使いで、小学生を扱うと、少々幼稚っぽくなります。ましてや中学生や高校生に対して使えば「ハァ~!?」とドン引きされるでしょう。
つまり、相手の成長レベルに合わせて、T・P・Oに合わせて、指導者側(保護者・養育者)も変化しなければならないわけです。多くの指導者はそれを自然と実践しています。

生徒(幼児・児童)と指導者との微妙な距離-子どもと大人の距離は経験や知識量が違うので、当然開いています。それを上手に調整できる指導者が【学び手】に受けいれられるのです。

一番大切なことを伝えます。
“能力を把握する”という事は、その時点で児童・生徒一人ひとりの学習力の優劣や到達・未達がおおよそ判定されています。しかし、既修していればできる可能性は高く、未修ならばできないのが普通です。学習者からすれば「習っていないんだから、できなくて当たり前」なのです。
指導者が陥る罠として、できる児童・生徒に甘く、できない児童・生徒に厳しくなる傾向があるという事を肝に銘じる事です。児童・生徒の学力状態に応じて、差別なく、贔屓なく、公平に接する事です。
そして、できない児童・生徒に対して「キミも必ずできるようになる」というメッセージをクラス全体に伝わるような表情・しぐさ・態度・表現で励ますことです。

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